「驚くべき方と共に」 03−05−11
ルカ8:22〜25
主イエスが風と波を静められた出来事は、困難に出会い悩まされて
いる信仰者を、いつも励まし、力づけてきました。どんなに風と波に
翻弄(ほんろう)されても、主イエスが一緒にいてくださるならば、決して
沈むことなく、滅びてしまうことはないとの確信と希望を与えてくれる
出来事だからです。その時、湖の向こう岸に渡ることを提案されたのは
主イエスでした。主の呼びかけに従って出発した船旅でした。
私たちの信仰生活も、主の呼びかけから始まったという点では
同じです。 しかし、その主の呼びかけに、すぐには従うことの
出来なかった自分の姿を思い起こします。呼びかけを何度も拒み、
無視してきた者に、それでもなお呼びかけてくださった主の深いご愛を
知らされます。
そのご愛によって、私たちは主と共に生きる幸いへと進むことが
できたのです。
船旅の途中で波風に襲われた弟子たちは、初めは自分の力で
何とかしようとしたことでしょう。しかし、どうにもできないことを痛感し、
不安や恐れに押しつぶされそうになります。しかし、それは弟子たち
だけが乗っている船ではありませんでした。そこにおられる主に
すがりつく時、波風は静められ旅路の平安が回復されていきました。
信仰生活は、何の波風もなく順調に進むことばかりではありません。
多くの喜びだけでなく、信仰ゆえの困難にも出会います。
しかし、それは一人でしている旅路での困難ではないのです。
困難と出会う時にすがりつくことの出来るお方と共に進んでいるのです。
私たちは、信仰生活という船旅を遊覧船のようにただ楽しんで
いるわけではありません。到着すべき目的地があります。主と一緒に
「向こう岸」に向かって進んでいる船旅です。湖を越えて進むことは、
滅びを越えて進むことと考えることもできます。私たちは主と共に
滅びを越えて救いに至るための旅路をしているのです。
私たちが滅びを乗り越えるために、主は神の御子としての力を
発揮してくださるのです。